高齢者が急に歩けなくなる原因とは?/見逃されやすい身体機能の低下と対策

疲れて歩けないおじいさんのイメージ リハビリ理論・研究

#高齢者 #歩けない

「最近急に歩きにくくなった」
「以前は普通に歩けていたのに、急に歩行が不安定になった」

このような変化は高齢者によく見られます。

高齢者が急に歩けなくなる原因にはさまざまな要因があります。
最近まで普通に歩けていたのに、突然歩行が不安定になるケースは少なくありません。


しかし、実際には「急に歩けなくなった」のではなく、身体機能の低下が徐々に進み、ある時点で表面化したケースが多いと言われています。

また私の経験では骨粗しょう症等があると座った衝撃によっては骨がつぶれだし(圧迫骨折)レントゲン画像で確認される前から痛みで立つことや歩くことが困難になることがあります。

またほかの部位も骨折しやすく、その部位により立位や歩行が困難になります。骨折の回復もおれた骨の部位により3週間から1か月以上かかります。その結果歩けなくなる原因を引き起こしやすくなります。

他にも高齢になると様々な健康トラブルが起こりやすくその間の安静でも歩行能力を含む身体機能が低下します。いわゆる廃用症候群といわれるものです。

歩行能力の低下は、生活の自立度や転倒リスクに大きく関係する重要な問題です。
そのため、原因を理解し早めに対策を考えることが重要になります。

運動を続け活動的なことが寝たきりを予防するイメージの 図

参考。引用:健康体力づくり財団/貯筋のすすめ                https://www.health-net.or.jp/tyousa/tyokin/susume.html


高齢者が急に歩けなくなるのはなぜ?

歩行は単純な動作に見えますが、実際には多くの身体機能が関係しています。

例えば

  • 下肢筋力:高齢になり座っている時間が増え、活動量が減る又は低栄養でも筋肉は衰えます。
  • バランス能力;脳卒中の後遺症、パーキンソン病などの神経障害。バランスをとる筋肉の衰えでも低下します。
  • 関節の柔軟性:活動量が減り関節を動かす機会が減る、骨折、神経障害等で低下しやすくなります。
  • 体幹の安定性:座って背もたれにもたれている、臥床時間が長いと体幹を支える筋肉も弱り背骨を支えられなくなります。

これらの機能が低下すると、歩行は徐々に不安定になります。

そしてある日、

  • 歩き出しが遅くなる
  • 歩幅が小さくなる
  • ふらつきが増える

といった変化として現れるのです。


高齢者が歩けなくなる主な原因

下肢筋力の低下

歩行では太ももやお尻の筋肉が大きく働きます。
しかし加齢や運動不足により筋力が低下すると、体を前に進める力が弱くなります。

その結果

  • 歩く速度が遅くなる
  • 歩幅が小さくなる
  • 長い距離が歩けなくなる

といった変化が見られます。


バランス能力の低下

歩行は常に片足で体を支える動作の繰り返しです。
そのためバランス能力が低下すると、歩行が不安定になります。

バランスをとる為の機能が低下する神経疾患等で起こりますが、そういう原因がなくてもバランスをとる為の体幹や下肢の筋肉の衰えでも徐々に低下してきます。

例えば

  • ふらつきが増える
  • 転倒を恐れて歩幅が小さくなる
  • 歩くこと自体を避けるようになる

といった状態が起こります。


関節の可動域制限

股関節や膝関節、足関節の動きが悪くなると、歩幅を十分に取ることができません。

また姿勢が前かがみになると大きく足を前に振り出しにくくなり、結果関節の動かす量が減り動きが悪くなってきます。
その結果、歩行は小刻みになり、移動能力が低下します。


活動量の低下

活動量が減ると筋力やバランス能力はさらに低下します。

特に

  • 外出機会の減少
  • 長時間の座位
  • 病気後の安静期間

などが続くと、歩行能力は急激に低下することがあります。


見逃されやすい「立ち上がり能力」の低下

歩行能力の低下と深く関係しているのが、立ち上がり動作です。

立ち上がる動作では

  • 下肢筋力
  • 重心移動
  • バランス能力

などが必要になります。

そのため立ち上がりが不安定な場合、歩き出しも不安定になりやすくなります。

つまり、歩行が不安定になった場合には、歩行だけでなく立ち上がり動作も評価することが重要です。

歩行能力の低下には立ち上がり動作も深く関係しています。
高齢者が立ち上がれない原因については、こちらの記事でも解説しています。


歩行低下のサイン

歩行能力の低下は、次のような変化として現れることがあります。

  • 歩く速度が遅くなった(横断歩道の信号で渡り切れない、または困難)
  • 歩幅が小さくなった(姿勢の悪化や下肢の関節の可動域の低下、結果的に同じペースで歩く距離が減る)
  • 立ち上がりに時間がかかる(下肢筋力の低下の兆候)
  • 立った直後にふらつく(重心移動やバランス能力の低下の兆候)

これらの変化は、転倒リスクの増加を示すサインでもあります。


歩行能力を維持するために重要なこと

歩行能力を維持するためには、身体機能を総合的に考えることが大切です。

特に重要なのは

  • 下肢筋力の維持
  • バランス能力の向上
  • 立ち上がり動作の安定

です。

歩行の練習だけでなく、立ち上がり動作を含めた基本動作の維持、改善が、生活の自立につながります。


まとめ/高齢者が歩けなくなるのを防ぐには

高齢者が急に歩けなくなる背景には

  • 筋力低下
  • バランス能力低下
  • 関節の硬さ
  • 活動量の低下

など複数の要因があります。

そして、歩行能力の低下は立ち上がり動作とも密接に関係しています。

そのため歩行が不安定になった場合には、歩行だけでなく立ち上がり能力を含めた評価と支援が重要になります。

日常生活の中で身体機能の変化に気づき、早めに対策を考えることが転倒予防や自立支援につながります。

なお、立ち上がり動作を“評価から組み立てる”という考え方に基づき、動作改善を段階的に支援する方法として「タキザワ式リハビリ」という実践モデルもあります。立ち上がりと歩行の関係性に着目し、自立支援につなげる視点を体系化している点が特徴です。

タキザワ式リハビリに興味を持った人には

ホームに戻るには https://patareha.com

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