#歩行 #筋肉 #高齢者
高齢になってもできれば死ぬ直前まで自分の力で歩きたいですね。その為にはどういう筋肉が必要なのでしょうか。
歩行に必要といわれている主な筋肉
主に使われているのは体幹を支える脊柱起立筋や腹筋、下肢の大殿筋、股関節の外転筋や内転筋、大腿四頭筋やハムストリングス、前脛骨筋や下腿三頭筋があげられます。このほかにも腕を振ったり、階段を上るのに腿を上げるのには腸腰筋など様々ですがきりがないのでとりあえず主に必要と思われているのはこれらです。


歩行に必要といわれている主な筋肉とその筋肉を強くし維持するためのリハビリのコツ
- 大殿筋(だいでんきん)
お尻の後側に付いている、お尻の筋肉の中で最も大きな筋肉です。足を後ろに上げるための筋肉であり、歩行中に体重を移動させる役割があります。 タキザワプログラムでは肋木に立っている時に足を後ろに挙上するときや、平行棒で後ろ歩きをするときに使います。

- 中殿筋(ちゅうでんきん)
お尻の横側に付いている、足を外に広げるための筋肉です。歩行中に骨盤を安定させる役割があり、この筋肉が弱いと片足で立つことが難しく、左右のバランスが悪くなります。タキザワプログラムでは重錘訓練の時足を横に開く運動、肋木で立っている時足を横に挙げる、平行棒での左右の横歩きするときに使っています。

また横歩きでは股関節の内転筋も使いますのでこの運動で強化や維持することができます。これにより歩行に必要な体重移動のバランス練習もできます。

- 大腿四頭筋(だいたいしとうきん):大腿直筋と内側広筋、外側広筋、中間広筋で構成されています。
太ももの前側に付いている、膝を伸ばすための筋肉です。 歩行中に股関節や膝関節を安定させる役割があり、この筋肉が弱いと膝折れ(立っていると膝がカクッと曲がる状態)が起こってしまいます。坐位で重錘を持ち上げて膝を伸ばすとき強化されます(重錘訓練)。この時、足の先を手前に反らすことで膝を支えて、膝折れを防止する効果を高められます。

- ハムストリングス:半腱様筋、半膜様筋で構成されています。
太ももの後側に付いている、膝を曲げるための筋肉です。 歩行中、③の大腿四頭筋と同時にタイミング良く働くことで、股関節や膝関節の安定性を保っています。 コロの運動でひざを曲げて足を手前に引き込む際にも使っています。

- 下腿三頭筋(かたいさんとうきん):腓腹筋、ヒラメ筋で構成されています。
膝裏から踵まで、ふくらはぎの部分に付いている筋肉です。 つま先立ちをする時に働く筋肉であり、アキレス腱はこの筋肉の一部です。 歩行中には主に、足を蹴り出して前進させる役割があります。 パタの運動の踏み込みの時にも使っています。

- 前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
膝,という部分を,脛(すね)の骨の上部、つま先を上にあげるための筋肉です。 歩行中に足関節をコントロールする役割があり歩行中常に働いています。この筋肉が弱いと、つま先が地面に引っかかって躓きやすくなってしまいます。これはコロの運動の時に足を手前に引き込む運動の時の主動筋になりますので手前に引き込むことを意識しながら行うことで強化されます。

この他にも立って歩くための立位姿勢を保持するために脊柱起立筋(せき+ちゅうきりつきん)や 腹筋等の抗重力筋と呼ばれる筋肉(常時働いていないと立っていられない)が働いていて初めて立って歩行ができます。こうして考えると、タキザワプログラム(メソッド)立ち上がった後の歩行の準備をするプログラムでもあります。

抗重力筋は歩行に必要な筋肉と一致しているものも多いので立って立位を保てることが歩行に必要な筋肉の維持に役立ちそうです。散歩に行けない時は立ってする作業も役立ちそうです。座った時間が多い人は立っている時間を増やしましょう。
また立って歩くことが不安定になって立つことや歩くことが不安な人はタキザワプログラム(メソッド)を利用して安全に立ち上がり歩けるように順を踏んで再び立って安全に歩けるように運動を続けましょう。
参考・引用:正常歩行と歩行の異常
健康長寿ネット 歩行
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寝たきり老人を歩かせる
―歩行のための理学療法システムの提案と実践
21世紀リハビリ研究会【著】
シビル出版(1996/04発売)
サイズ B5判/ページ数 129,/高さ 24cm
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