#高齢者 #立ち上がり #日常生活自立
高齢になると身体のあちこちで不具合が起きやすくなります。足腰の痛みや白内障による入院や転倒による骨折、歯の痛みで食事が十分にとれなくなる、不意の転倒‥等。
注意していても高齢になればだれにでもこういう健康上のトピックスが若いころに比べて頻繁に起きてきます。
高齢になり急に立ち上がれなくなるとどうなるか
ちょっとしたことがきっかけで臥床が続いているとあっという間に立てなくなった。もしくは立ち上がれるけど不安定ですぐ転んでしまったということが誰にでもおきやすい状態になります。本人的には急なことでも実は心身活動が徐々に低下してきていたところにきっかけが起きただけだったりします。

誰でもわかっているとは思いますが立ち上がり動作が自立しているというのは自立した生活、もしくは介護がいる状態でも重要な決め手です。もちろん脊椎損傷などで立ち上がれなくても腕の力で移乗動作ができ自立した生活を送っている人もいます。
腕の力で台や手すりを利用して立つことも可能ですが高齢になってくると腕に負担がかかりすぎると痛みが出やすくなり痛みが出ると腕に頼った移動ができなくなります。足が弱い分をつえに頼っていたため、手首や肩に痛みが出て杖がつけず歩けない方もよくいました。
障害を負って車いす生活になった人も平行棒の中で立ち上がって歩けるようになっただけで、表情が明るくなり前向きになる人を多く見てきました。やはり私たちにとって立つということはメンタルにも影響を及ぼす重要なことなんだと感じます。
参考。引用:健康体力づくり財団/貯筋のすすめ https://www.health-net.or.jp/tyousa/tyokin/susume.html
立ち上がりは高齢者の日常生活自立との密接な関係
要介護状態の人も自分で勝手に動いて転ぶ人は厄介ですが、ベッドから車いすに移乗するときや着替えで下着を履き替えさせるとき、それこそ排便や排尿の度に感覚のある人はトイレへの移乗動作が必要になります。
その前後には下着の着脱や清拭したりするときにも立ったり座ったりするのに全部介助がいる状態では、介助者の介助量は大変なものになります。排尿や排便の感覚がなくなってもオムツの交換や清拭の際に立ってもらえると介助の効率が上がります。介助される側も早くすっきりできてよいはずです。
トイレへの移乗がスムーズならトイレでウォシュレットを使うだけで清潔度上がりや介護の大変さが段違いで軽減されます。もちろん介護される側も楽ですっきりできます。
手すりにつかまってでも自分で立ち上がって立っていてもらえると、清拭や下着の上げ下げの介助だけでよくなるので介護者の負担が減ります。
自分で自立するには手すりにつかまらずに立っていられるか、つかまりながらもう片方の手でその作業をする必要が出てくるので手すりにつかまりながら他の人以上に立っている時間が長く必要になります。
入浴になるとそれに加えて浴場や浴槽の出入りも加わります。洗体もちょっと立ってもらえるだけでらくになります。

そういうわけで立ち上がり動作を再獲得して、立ち上がれる機能を維持することは高齢者の生活機能を維持する上での重要なポイントになると思います。
早急に原因を探って対策する必要があります。
また立った後安定して長くたてる持久力が必要です。
一人で多くの患者さんの訓練をして立って歩けるようしていた理学療法士の滝沢恭子さんが実践していたプログラム(タキザワプログラム)の内容を分析すると、この簡単なプログラムに立ち上がりに必要な要素がすべて含まれている【固定ページ:立ち上がり動作との関連性(参照)】ことに気が付きました。
一人で大勢の患者さんを診てこのプログラムを基本に行っていたことで多くの人が立ち上がり歩行を再獲得していったのはこの点にあるのではないかと私は思っています。
病院でしっかりリハビリを受けて立ち上がれるようになった人も、家で療養しているうちにまた立ちにくくなり、転倒してしまうことがよくあります。このプログラムを家で継続することでいつまでも自分で立ち上がれる機能を維持する助けにしてもらいたいと考えています。
立ち上がりにくくなったことや転んだことに嘆いているより、とりあえずは座ったまま安全に行えるタキザワプログラムを始めて、続けて自立した生活を守りましょう!
タキザワプログラムの紹介
- お勧め理由―座ったまま器具を使ってすぐできる運動は隙間時間を有用に埋めます
- タキザワプログラムー超高齢社会は介護してくれる人も高齢ー自分でできるリハビリ
- 立ち上がり動作との関連性-立ち上がれない時何ができていないかチェックしましょう
- 運動の種類ー簡易な器具を使って座ったまま始める立ち上がりサーキットトレーニング
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