後期高齢者のためのゆるいリハビリのすすめータキザワプログラム(メソッド)

タキザワプログラム(メソッド)をサーキットトレーニングにしたイメージ タキザワプログラム関連
タキザワプログラム(メソッド)をサーキットトレーニングにしたイメージ

#後期高齢者 #リハビリ

高齢になると元気な人でも若いころに比べ身体の不調や疾病により安静にせざるをえないことが増えます。最近の異常気象の頻発も外出機会を減らす原因になりゆるゆると廃用症候群が進みます。

廃用にあらがうためにはゆるゆるとでも身体を動かして運動する習慣が不可欠です。

一見ゆるいプログラムばかりのタキザワプログラムには立ち上がりや歩行に必要な内容が含まれていて実際の研究でも効果が証明されています。

タキザワプログラム(メソッド)をサーキットトレーニングにしたイメージ
タキザワプログラム(メソッド)をサーキットトレーニングにしたイメージ

後期高齢者になっても外出(運動)機会を減らさない為には

久しぶりに外出してみたら思いの外疲れて休もうとしたらベンチがなかったということも経験するとなかなか外出しづらくなってきます。季節や天気の良い時はなるだけ外出や散歩をして持久力を維持しましょう。

また元気なら無理のない範囲で筋力をつけるトレーニングも重要です。普段から運動してしっかり栄養を取ることで自然と筋肉量が減る(サルコペニア)のを阻止しましょう。

日ごろから万歩計やスマホのウォーキングカウンターで外出に必要な歩数を把握しておくことも大切です。公共交通機関を利用して役所や銀行に行くならどのくらい歩くか。

日用品を買いに行くスーパーや小売店の中を歩き回って帰ってくるのにはどのくらい歩けばよいのか

今自分がどのくらいなら疲れず休まず歩けるのか。久しぶりに外出する時にはあらかじめ今どのくらいなら無理なく歩けるのか把握してそれに合わせた外出先を選ぶか、途中休憩の入れられる場所を把握しておきましょう。

後期高齢者の為にお勧めするリハビリ

弱ってきたことを自覚しても急激に負荷の高い運動はできません。

高齢者は若年者と比較して筋損傷が大きく、回復に長い時間を必要とします。
大半の高齢者がサルコペニアの状態であることを考慮すると、その後のADLや継続した訓練に影響を与える可能性が高くなるそうです。

特に後期高齢者になると元気な人でもサルコペニアは進んでいます。そうなると、運動指導者が運動量を管理してくれるようなところでなければタキザワプログラム(メソッド)のような一見ゆるい運動(トレーニング)がおすすめです。

元々は滝沢恭子という理学療法士が老人病院や施設に入院、入所している大勢の人に一人で少しずつでも継続して訓練することで多くの人を歩けるようにしたプログラムであり、お金のかかる大掛かりな運動器具を使用するわけでもなく簡易な器具と地道なゆるい運動を積み重ねるプログラムです。

地味ですが探っていくとその簡易な器具での運動は歩行自立度と相関していてプログラムの内容も立ち上がる事や歩行に結び付く筋肉の強化やバランスを養う内容のものです。実際デイケアの個別訓練の追加での自主トレプログラムとして継続していた人は立ち上がりや歩行の機能を維持できていました。

またゆるそうなパタやコロの運動も意外と回数や運動の範囲を増やそうとすると結構大変な運動です。

しかしデイケアに来られているような方々でも慣れると5分位運動を続けられる人が多くいました。

またこの運動は今までの研究でも歩行自立度と相関性があることがわかっています。

コロコロの運動と介護度との相関を発表した演題を抜粋した図
2016年バイオフィリアリハビリテーション学会発表の抜粋
バイオフィリアリハビリテーション学会で発表したパタ運動の解析抜粋
2015年バイオフィリアリハビリテーション学会発表の抜粋

またパタコロの運動で動かす膝や足関節は歩行時でもよく動かす重要な関節です。この動きを保つことは歩行機能の維持に役立ちます。

歩行時に動かしている膝や足関節の動きを表したグラフ

パッと見たところの派手さはないですが立ち上がりや歩行機能を維持したい人は是非ゆるゆると続けてみてはいかがですか、体調不良の後でも座れるようになったら少しずつでも始められる運動です。

また自立した生活維持に不可欠な立ち上がりの機能維持にも効果があります。

参考.引用:【高齢者・運動強度】リスク軽減!効果を上げる筋力トレーニングの負荷量設定 

Reha on demand https://rehaon.com/contents/oldpeople_resistance-training_load-capacity

運動分析学入門/歩行分析 https://square.umin.ac.jp/haru-labo/kine/gait_kinematics.html

一見ゆるい運動のリハビリプログラム(タキザワメソッド)の改善効果

これまで行われてきた研究ではプログラム導入による改善効果の検定が行われています。

タキザワプログラム(メソッド)の改善効果の検定結果
介護依存から自立へ1 シビル出版より引用

結果からはセルフケア排泄コントロール移乗移動の全ての項目に改善効果が表れています。

タキザワプログラム(メソッド)の改善効果の検定 75歳以上
介護依存からの自立1 シビル出版より引用

また75歳以上の高年齢層であっても多くのFIM項目に対して改善効果が表れていることも確認されています。

また、下肢骨折以外にも圧迫骨折や片麻痺、パーキンソン病などの難病、糖尿病、悪性腫瘍、リンパ浮腫等の導入実績が報告されています。

関連書籍

介護依存から自立へ1の表紙

介護依存から自立へ1  監修 木村哲彦    シビル出版 

(2000年度実施テクノエイド協会助成「高齢下肢骨折患者のADL向上と自立のための調査研究」より)

一見ゆるい運動のリハビリプログラム(タキザワメソッド)に興味を持った人には

ホームに戻るには https://patareha.com

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