高齢者の歩行能力は立ち上がりで決まる?立ち上がり動作と歩行の関係

元気に歩いている高齢者のイメージのイラスト リハビリ理論・研究

高齢者の歩行能力が低下すると、日常生活の自立度は大きく低下します。
しかし、歩行能力の低下を考える際に見落とされやすいのが 立ち上がり動作 です。

実は歩行能力と立ち上がり動作は密接に関係しています。
歩行が不安定になった高齢者では、立ち上がり動作にも問題が見られることが少なくありません。

本記事では、立ち上がり動作と歩行能力の関係について解説します。

筋肉が弱って足腰が痛み階段が昇りにくくなった高齢者のイメージ

なぜ立ち上がり動作が歩行能力に影響するのか

歩行は「立った状態」から始まります。
つまり、歩くためにはまず 安定して立ち上がる能力 が必要です。

立ち上がり動作では

  • 下肢筋力
  • 重心移動
  • バランス能力

など多くの身体機能が働きます。

これらは歩行にも必要な能力です。
そのため立ち上がり能力が低下すると、歩行にも影響が現れます。


立ち上がりと歩行に共通する身体機能

下肢筋力

立ち上がり動作では、太ももやお尻の筋肉が体を持ち上げる役割を担います。

とくに大腿四頭筋という膝を伸ばす筋力は膝が90度以上曲がった座った状態から立ち上がった状態膝が0度程度まで伸びた状態まで伸ばすのに重要です。
歩行でも同様に、下肢筋力(足、膝、股関節回りの筋力)が体を前へ進める力になります。

そのため筋力低下は、立ち上がりと歩行の両方に影響します。

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重心移動

立ち上がる際には体を前方へ傾け、重心を足の上へ移動させます。

ただ体幹が背もたれにもたれたまま前屈しにくい、長期臥床や体重をかけない状態を続いて関節の動きが悪くなっていると物理的にも重心移動ができない状態になっていることがあります。

またその後は踵からつま先にかけて荷重していき足の中心部に重心を持っていきます。この時、踵に重心が残っていると立ち上がってすぐ後ろにバランスを崩して座る。つま先側だと前に倒れることになります。

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歩行でも体重移動がスムーズに行われることが重要です。足を交互に振り出すためには左右にスムーズに体重移動できないとできません。

また重心が前方寄りだと突進歩行(前のめり突き進む)、後方寄りだと足が前に進まない、しりもちをつきやすい状態になります。

重心移動がうまくできない場合、立ち上がりも歩行も不安定になります。


バランス能力

立ち上がりの最後には、立位姿勢を安定させる必要があります。立ち上がった後立位を保ちその後の行動(例えば下履きの着脱、杖に持ち替える)にはバランス能力が不可欠です。
歩行ではさらに片脚支持の状態が繰り返されます。

そのためバランス能力の低下は歩行不安定の原因になります。


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立ち上がり能力が低下すると起こる歩行の変化

立ち上がり能力が低下すると、歩行にもさまざまな変化が現れます。

歩き出しが遅くなる

立ち上がりが不安定な場合、歩き出すまでに時間がかかることがあります。

立ち上がりが不安定→下肢筋力が十分になくそれに続く立位自体が安定していないため次の動作(歩行)がすぐ開始できない。

歩幅が小さくなる

筋力やバランス能力が低下すると、歩幅が小さくなります。

筋力低下→ふくらはぎの筋力が低下すると足の推進力(床を蹴って前に振り出す)が低下します。また下肢の様々な筋肉がバランスをとる為に関わっている為筋力低下だけでもバランス能力は低下します。

バランス能力の低下→左右への重心移動ができないとそもそも足が前に振り出せません。また姿勢が前かがみになると足を前に持ち上げる腸腰筋を働かせないと足が振り出しづらくなりつま先もひっかかりやすくなります。結果小幅なヨチヨチ歩きになります。

歩行が不安定になる

下肢の筋力が低下して重心移動が不十分な場合、歩行中のふらつきが増えることがあります。そもそもバランスをとる為に働く下肢や体幹の筋力が低下しているからです。


歩行改善のために立ち上がり評価が重要な理由

歩行能力を改善するためには、歩行だけを見ていても十分ではありません。
立ち上がり動作を含めた基本動作の評価が重要になります。

立ち上がり動作を見ることで

  • 下肢筋力
  • バランス能力
  • 重心移動

などの状態を把握することができます。

そのため歩行能力が低下している場合には、立ち上がり動作を含めた評価(例:TUGテスト)と支援が重要になります。

高齢者の生活機能を正しく評価することは、転倒・骨折の危険性を早期に発見し、適切なリハビリテーションを行うことによって、要介護状態となることを防止し、尊厳ある高齢者の自立を支援するという極めて重要な意味を持つ。(日本運動器科学会より)

参考・引用:Timed Up & Go Test(TUG)について

またTUGが低下している場合には、立ち上がり動作も確認することが大切です。

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立ち上がり能力を高めることが歩行改善につながる

立ち上がり能力を改善することで、歩行の安定性が向上することがあります。

例えば

  • 立ち上がり訓練
  • 下肢筋力訓練
  • バランス訓練

などが歩行改善につながる場合があります。

このように基本動作の改善を重視したリハビリが、生活自立につながります。

ただ単純に立ち上がり動作を繰り返すことで立ち上がりや歩行を改善しようとすると

高齢者に関してや膝や腰の痛みが出やすく、足の力が弱く手に頼ると手首や肩を痛める。等弊害が出やすいです。

その点で座った状態で立ち上がる為の筋力や重心移動などを再学習し能力維持するためにタキザワ式リハビリという方法があります。

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#後期高齢者 #リハビリ高齢になると元気な人でも若いころに比べ身体の不調や疾病により安静にせざるをえないことが増えます。最近の異常気象の頻発も外出機会を減らす原因になりゆるゆると廃用症候群が進みます。廃用にあらがうためにはゆるゆるとでも身体を動かして運動する習慣が不可欠です。

まとめ/立ち上がりと歩行の関係性

歩行能力の低下は高齢者の生活に大きな影響を与えます。
しかし歩行能力を考える際には、立ち上がり動作との関係を理解することが重要です。

立ち上がり動作には

  • 下肢筋力
  • バランス能力
  • 重心移動

など歩行に必要な能力が含まれています。

座ったままから立ち上がり歩行するまでのタキザワ式リハビリ

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