#高齢者 #筋力強化 #立ち上がり
虚弱な高齢者の筋力強化はまずは座った姿勢から
タキザワプログラムでは椅坐位で運動から開始するので錘をつけて膝を伸ばす運動が主体ですがこれは立ち上がり立位をとるまでに重要だからです。
座った状態から立ち上がる際には100度から110度程度膝が曲がった状態から体重を支えながら0度から20度程度まで膝を伸ばす必要があります。その時にこの大腿四頭筋の筋力が十分になければ膝を伸ばす(立ち上がる)ことができません。
また変形性の膝関節症で膝の痛みがある人にも膝の関節を保護するために重要な筋肉です。

主に施設などで立ち上がれない人たちがまず立ち上がるにはこれでも十分です。余裕があれば足を水平まで挙上出来たらつま先を手前に反らしましょう。大腿四頭筋という膝を伸ばす筋肉がしっかり収縮できます。
できるだけ膝の関節が真っすぐに伸びるところまで伸ばしましょう。完全に伸ばせない人は立ち上がれなかったり、立てても膝折れしやすく膝の痛みも出やすくなります。できれば500gから1㎏の重りをつけてしっかり伸ばせるようになる程度まで強化すると膝折れや膝の痛みが出にくくなります。
持ち上げて水平で保てるようになったらそのまま(膝の伸びた状態)足を開いたり閉じたりする運動を加えましょう。立ち上がった後のバランスをとるのに役立ちます。
立位が取れるようになったら行う筋力強化
立ち上がれるようになり立位が保てるようになったら他の筋力強化の運動も加えていきます。
平行棒もしくは手すりを持って5分位たてるようになったら左右に重心を移動してバランスをとる練習。下肢の支持(支える筋肉)能力を上げます。

手すりを持って片足で立てるようになったら足を横に挙げます。立位でバランスをとったり大腿骨の根元を支える中殿筋という筋肉を鍛えます。

手すりを持ったまま腿上げ運動をすると腸腰筋という股関節を屈曲して立ち上がる時や坐位で骨盤を立てて坐位姿勢を整える筋肉を鍛えます。

手すりを持ったまま足を後ろに挙げる運動は立位姿勢を直立させて歩行の推進力を作る大殿筋という筋肉を強くします。

手すりを持ったままかかとを持ち上げて下ろす運動は歩くときの蹴り出しの推進力を作る下腿三頭筋の力を強くします。また踵を落とすときの衝撃は骨を強くする効果があります。

立位で行う運動はその間抗重力筋が働き、支えている方の足の支持力も上がり効率的です。転倒しないよう手すりを持って無理のない範囲で行いましょう。
立ち上がったり、動いたりするための下肢筋力がつきます。年金生活になりお金はたまらなくても筋肉を貯筋することで自由に動ける身体を保ちましょう。先ずは錘なしでもゆっくり挙上して下ろすことで十分効果が得られます。
でも慣れてきたらできれば500gさらに余裕があれば1㎏程度の重りをつけるとより効果的に筋力がつきます。昔は高齢の方に錘をつけて運動させるなんて酷なことだしそんなに力つかないだろうと思っていました。
しかし最近の研究で高齢者でも筋肉はつくとのことでやってみると人にもよりますが80代、90代の方でも1㎏の錘をつけてもスイスイ持ち上げられるようになる方が結構います。経験的には500gでも動き回れますが、1㎏の錘での運動ができるようになると運動や外出した後に腰痛やひざ痛が強くなる人が減ります。しっかりした筋肉が関節を守ってくれるようになるようです。
ただ最初から無理は禁物です。錘をつけた時は10回ぐらいから少しずつ様子をみて回数を増やしてください。そして頑張ったら2日ぐらいは休みましょう。
しっかり筋肉をつける運動をした後はしっかりたんぱく質を含む食事も忘れずに筋肉は確か6週間程度でいったん壊れて生まれ変わるので壊れた後に前より強い筋肉に生まれ変わるのに材料がいります。それが筋肉のもとになるたんぱく質やアミノ酸です。運動しただけで満足して材料補給できていないと消耗してしまいますのでご注意ください。
高齢になると健康トラブルや歯の治療などで食事ができず体重が減ると一気に足腰が弱る方がいますが(フレイルと呼ばれる状態)体調不良で運動ができず刺激が入らず、食事量も減ると誰にでも起こりうることです。
誰にでも起こりうる健康トラブルをうまく乗り切るために普段から貯筋に励みましょう。貯筋が足りない人はトラブル一つで動けなく(歩けなくなる人もいます。また筋肉が細くなりすぎてしまうと残念ながら回復困難になります。
余力は多いに越したことはありません

普段から余裕で動ける筋力を蓄える貯筋に励んで多少の健康トラブルを乗り越えられる身体を維持しましょう。実際デイケアで筋トレを続けていた人は健康トラブルがあっても動けなくなる人はほとんどいませんでした。日ごろの貯筋の威力を感じました。
参考、引用したのは 公益社団法人 健康体力づくり財団 貯筋のすすめ
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