靴のGPS装置―認知症が進んでも歩ける場合つけていてもらうと安心です

元気に歩いている高齢者のイメージのイラスト 経験からリハビリのコツをアドバイス

#高齢者 #認知症 #行方不明対策

私の経験上、高齢になり認知が進むことにより身体能力が先に落ちる人と、身体能力は維持されているのに失見当識(場所に対する認識能力が低下)が進んでいる人がいました。

動ける人に関しては拒否がない限り、身体介護は楽に行えます。

その反面、動き回ることができるので問題行動がある場合は厄介かもしれません。また問題行動がなくても迷子になって帰ってこられない人も出ている事実は心配です。

認知症で行方不明になった人の統計
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240704/k10014500931000.htmlより引用

高齢で歩ける状態だけど認知症状が出ている人への対策

私事ですが父は物忘れ(健忘)症状がすすみ、診断は受けていませんが認知症の状態です。今のところ杖もつかずに歩けています。が高齢であり日ごとに体力は低下しています。

元々散歩が好きで遠くまで歩いて行っていたので少しずつ物忘れが進んでいく中で最初は携帯電話のGPSで母の携帯電話で居所が分かるようにしました。

ところが徐々に認知症が進んでいくうちに携帯電話を持たずに出かけることも増えました。

また母が一緒でない時は元々散歩好きでよく言っていた山道に行く傾向があるのも母から報告がありました。(ニュータウンに住んでいますが一歩入ると山道も多い地区に住んでいます)

その後徐々に操作の仕方も忘れているのに元々の機械好きでいじってしまってスパイウェアが入って警告音が鳴り出し止まらないことが増えて残念ながら携帯電話は解約しました。

一人で散歩に行かないように言い含めていて勝手に出かけることはありませんが、母と一緒に近所に買い物に出かけた際に買い物中に座っていてもらった場所からいなくなり、母が探し回るという事件がありました。母の会計のころにレジのあたりに様子を見に行って行き違ったようでショッピングセンターの中にいたのですぐに見つかりましたが肝を冷やしました。

だいぶ体力は低下してきていますが、認知症の人はいざという時びっくりするほど遠くまで歩いていくことはデイケアをやっている時に思い知りました。デイケアを始めたばかりのころ家族が自分の家までは歩いて帰れるから帰してくれといわれた利用者さんが家とは全然違うところを歩いているのをスタッフが見かけて車で追って保護して事故は防げましたがドキドキしました。

また認知症があってもデイサービスは拒否という人がもともと通っていた整形外科のデイケアということで通ってこられていた方がいましたが体力はあるので、よく一人で散歩に出かけて警察に保護されていました。

その時にケアマネさんがくつにGPS装置をつけることを勧めていたので靴につけるGPS装置があることを知りました。

そのことを思い出して父の担当ケアマネに靴のGPS装置装着を相談しました。靴のGPS装置は介護保険でも対応していますがこの地域は要介護2からだそうで父は要介護1で対象外でした。でも健忘が進んでいて介護保険の更新時期が近いのと、いざいなくなってしまったら心配なのでとりあえず自費負担で利用を開始しました。

介護保険の更新結果はまだ声掛けすれば動けることもあり要介護1でした。このままでは自費利用(10割負担)が続くため正式に認知症クリニックでの診断を受けに行く相談をしていました。

ところが。更新の際に私が父の身体状況や生活上の不都合を事細かに文章で渡していた内容で、父と母の買い物の際の行き違い事件のもと主治医の意見書に靴のGPS装置を必要としている内容が明記されたため介護保険での利用ができることになりました。

介護保険の申請や更新の際には普段の状況を細かに報告することが重要

デイケアの利用者さんや父の申請の際にも同席できない時やできても伝え忘れることを防ぐためには日ごろからの介護の状況やどういう場面で困ったことがあったか、そしてその状況は常にあるのかなど事細かにまとめておくことが重要です。(実際父の場合も物忘れの認知症状で困っているのに父や母のみではそれが伝わらず要支援1の認定が出て、変更申請が必要になりました。)

デイケアの利用者さんでも更新で軽い認定が出た為、介護サービスが使えなくなって生活に困り変更をかける方も多くいました。その場での話では普段困っていることなど詳しく伝え忘れてしまうことがあるのでできるだけ文章にして調査員や主治医に伝える工夫が重要です。

靴のGPS装置の使い心地

私が想定していたのは靴につけたら後は探せば見つかると安易に考えていましたが、実際は電化製品の為週に1回程度は充電が必要で同居している母に管理してもらう必要があります。

最初は頻度がわからなかったので充電切れの通知が来ると充電するように連絡していましたが今は週に1回デイサービスの前に日に必ず充電で落ち着きました。デイサービス中に充電してももらえますが、入浴の時以外は靴を履いているので十分ではありませんでした。(上履きを持っていくという方法もあります)

また装置のついてない靴で出かけてしまうと困るので他のサンダルなどは全て片付けて本人のわからないところにしまうか捨てる必要があることです。

また電池の充電の為取り外しやすいところに取り付けるので見栄えを気にする人はいじってしまう可能性があります。

とりあえず装着してからそれを利用して探し回ったという経験はありませんが装着したことによって安心して近所に散歩や買い物に行き(二人でですが)留守番してもらえるので安心です。物忘れがあっても動ける身体を維持してもらえると良いなと思っています。

参考:認知症徘徊GPS併用の徘徊感知機器 iTSUMO(いつも)|認知症徘徊の見守りに|アーバンテック

https://itsumono-gps.jp

他にもリハビリのコツに興味を持った人には

ホームに戻るには

立ち上がり歩くためのレディメイドリハビリプログラム-タキザワプログラム(メソッド)
高齢者でも安全に行える立ち上がりのリハビリプログラムの紹介

コメント

タイトルとURLをコピーしました