四肢の浮腫を予防改善するためには-放置しないで原因を探って早めに改善しましょう

足がむくんで太くなっているイメージ図 経験からリハビリのコツをアドバイス

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高齢になり身体活動が低下してくる(運動する機会が少なくなり、病気などで臥床を余儀なくされる等)と、浮腫みが発生している人がデイケアに来ている人にも多くいました。運動不足のためという人がほとんどでしたが中には病気のサインという人もいました。

浮腫の原因

「むくみ」というのは、何らかの原因によって、皮膚の下に水分が余分に溜まった状態で、少し専門的な言葉では「浮腫(ふしゅ)」ともいいます。


一般的に、むくみが最も起こりやすいのは、足です。なぜなら、心臓から遠い位置にあって血液の流れが悪くなりやすく、通常、立っていると重力によって足に血液が溜まりやすいからです。指で押すとくっきり跡が残ることが多いです。

足の浮腫を指で押すと後が残るイメージ

内臓の機能低下からきているものもあります。過食していないのに体重が急に増えて、呼吸が苦しい、息切れ、動悸、胸痛、尿の出が悪い、疲れやすいといった症状があるときは、かかりつけ医やお近くの医療機関を受診してご相談ください。デイケアでは定期的に体重を測っていたので急に体重が増えてきたので受診を進めると心臓に水が溜まっていたという人もいました。

原因となる病気
心不全(心臓が血液をうまく巡回させられない)
・腎不全(腎臓がうまく水分を尿として排泄できない)
下肢静脈瘤(下肢の静脈に水分がたまりやすくなる)
・深部静脈血栓症(静脈の中に血栓ができる)や、子宮筋腫(腹腔内の腫瘍)で、血栓や腫瘍により血管が圧迫されたときなど


また腫れとむくみはよく似ています。
腫れる(腫脹:しゅちょう)」というのは、炎症などが原因でからだの一部、例えば皮膚のある部分で血液の量が増加して膨らむことをいいます。赤くなったり、熱をもっているように感じたり、痛んだりします。赤みがあって熱を持っている、指で押してもへこまない時はこちらの可能性が高いです。傷などから菌が入って炎症を起こしている可能性があるので早めに受診しましょう。

腫れ、むくみは、日常でよくみられる症状ですが、腫れやむくみに、もしかしたら病気が隠れているかもしれません。続く場合は主治医に相談しましょう。

浮腫を放置しているとおこること

浮腫みが発生するとその部位が動かしにくくなったり腫れによる圧迫で痛み生じたりします。足に浮腫むと足が重く感じ、またいつも履いている靴などが履きにくくなりますます外出しづらくなってきます。人によっては血栓が生じてそれがほかの部位に飛ぶと命に係わることもあります。

また足がむくんでパンパンになっていると靴下のゴムでボトルネックのように足が凹んで圧迫されてしまいますます循環が悪くなることもあります。

健診を受けて問題ないので運動しましょうと言われた人原因がはっきりして治療を開始した人でも主治医に運動を進められた人は少しずつ動かしていきましょう。運動を併用した方がより早く浮腫が軽減します。

不活動によって筋肉が弱ってることによる筋肉のポンプ作用の低下や、そもそもの血流低下は自分で運動しないと解決しません。

また浮腫んだ状態を長く放置しているとその浮腫んだ部位の関節の動きが制限されているうちに動きにくくなっていきます。そうなると動かそうにも十分に動かすことができない状態になっている人もいました。また、浮腫んだまま体重をかけていないと足に体重をかけることにも痛みが生じている人もいました。

浮腫が起きた場合自分で手っ取り早くできるリハビリのコツ

自分の心臓より高い位置に挙上しましょう。座ったままでは難しいのでベッドに寝ている時やソファーに寝転がって積み上げた枕や布団の上やソファーの背もたれに浮腫んだ部位を挙げておきましょう。5分でも10分でも長いほどその部位に貯留した体液が心臓に戻っていきやすくなります。骨折等でギプスで固定された時も挙上は有効です。

その際に浮腫んだ部分より遠い側の関節手首や腕なら指先、足の場合は足首や足の指を自分のできる範囲で屈伸させてください。そうするとただ挙上しているよりも効果が早く出ます。挙上する前に足や手で軽くマッサージしておくと動かしやすくなります。(指も浮腫んでいる場合が多いので)浮腫んで動かしにくい場合は指先から根元に向けて少しずつ圧迫する方法でも良いです。

余談ですが昔訪問リハをしていた時、寝たきりの患者さんに介護していた娘さんが5本指ソックスを履かせてあげただけでもある程度浮腫みが改善した人がいました。ぜひ試してみてください。また着圧ソックスも有効です。医院で処方されなくても近頃はドラッグストアでも購入できますので自分の足にあったものを購入してください。

デイケアでは足をマッサージしながら着圧ソックスや弾力包帯などを装着して圧迫しながらパタやコロの運動をしてもらうとより効果的でした。

またお風呂に入り、足浴や手浴をすることでも血流がよくなって浮腫みが取れやすくなりますので、手や足を挙上する前にしておけばより効果が上がるはずです。

温めたり、挙上したりしてむくみが少し改善したら、パタやコロやプーリーの運動をしましょう。運動による血流改善効果が期待できます。足に痛みが出て体重がかけにくい人にも荷重の練習になります。上肢に浮腫みの出ている人は浮腫んでいる方の手を長めに挙上しておくようにしてみてください。

引用・参考: 

腫れ・むくみとは 武田薬品工業 https://www.harefukutsuu-hae.jp/knowledge

社会福祉法人 音調財団済生会 実は病気のサインかも?いろいろなむくみhttps://www.saiseikai.or.jp/medical/column/edema/#:~:text

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