#高齢 #立ち上がれない #補助(介助)
高齢になり転倒したりすると立ち上がれなくて困ることが多々あります。たまたま居合わせて介助に困ることがあります。どういう介助をすれば良いのでしょうか。
また椅子からの立ち上がりが困難な人にはどういう介助を行えばよいのでしょうか。
本来の立ち上がり動作パターンに合わせて介助者も介助される側にも楽な介助(補助)のコツを説明します。
高齢者が家の中外での床に転倒して立ち上がれないのを見つけたら
まずは顔の色や痛みの具合を見てください。転倒の勢いがあり打撲が強く、腫れや痛みがある場合は動かさず救急車を呼んでください。骨折している場合があります。
ゆっくり椅子から滑り落ちるなど転倒の勢いがなく、腫れや痛みの形跡がなければ本人が動ける範囲で手伝いましょう。
体格差があり全体重を預けられても大丈夫なときは良いですが、高齢の方の場合こちらとあまり体格の差がない場合もしくは向こうの方が大きい場合もあります。
介助の基本は本人の動きに合わせて最小限の介助をすることです。
例えば仰向けから両膝を曲げて蹲踞位(しゃがんだ姿勢)になり立ち上がる方法はかなりの柔軟性と下肢筋力がいります。そのため高齢の方には難しく、その方法で介助して立ち上がらせようとするとこちらがほぼ全体重を持ち上げてあげる必要が生じる可能性が高いです。こちらより小さく軽い人で足を床につけて踏ん張る力が残っているならこの方法でも可能です。
その際は腕を前で組んでもらって後ろから支えるように脇の間から手を通して前腕を持ってください。身体を密着させることで介護者と介護される側の負担を減らせます。もう一人介助者がいてとりあえず道の端に運ぶときはこの方法で両足はもうひとりに抱えてもらってください。

転倒のダメージがなく自分で動けそうだったら、とりあえず横座りから台や手すりをもたせて四つ這いもしくは後ろ向けの格好から膝を立てて自分で立ち上がれるように介助してください。台を使った立ち上がりの手順でできないところだけ介助するようにしましょう。

台や手すりがある場合図にある立ち上がりの動作でできないところだけ補助するようにしてください。
前にいると抱き疲れて引っ張られる可能性があるので、立たせる人に手すりもしくは台を持ってもらい背中側からアプローチしてください。介助量が多くても介助する側の腰の負担が減ります。
椅子から立ち上がれない場合の介助(補助)のコツ
椅子からの立ち上がりの動作の手順と同様にまずは背もたれから背中を放して足を手前に引いてもらいます。

そこから足をふんばって立ち上がらせます。このとき体重が立ち上がろうとする本人の足に十分乗っているようにすることが肝心です。その為には足が十分に手前に引けた体幹を前に倒して立ち上がる動作の最中に足部の真ん中あたりに立ち上がる人の重心が移動できていることが重要です。

重心が足の真ん中にあれば本人の持っている足の踏ん張る力で自力で立ち上がれる人もいます。重心が後方に残ったままだとこの力で後方にのけぞってしまうので介助する側の腰に負担がかかります。立ち上がる力はありそうな場合はなるだけ前に重心を移動できるよう体幹を前屈させる介助をしましょう。
立ち上がる時膝折れのある人は介助者の膝で挟んで膝折れを防止しますが、なるだけ重りをつけた膝を伸ばす運動をしてもらって膝折れしないよう力をつけてもらいましょう。

また台や手すりがあればそれを持ってもらい重心を自分で持ち上げてもらいます。
あくまでもできないところだけを最低限の補助(介助)で立ち上がるように誘導しましょう。介助される側の人も自分の動きに合わせてできないところだけ介助してもらう方が身体に負担なく、介護する側も負担が少なくなります。
また椅子から立ち上がらせる場合も前に手すりや台がある場合は、後ろ側からアプローチできるならその方が介助者の腰の負担が軽減できます。
先ずは立ち上がる手順を学習して最小介助を心がけましょう。
立ち上がれなくなった原因に関しては
参考・引用:基礎運動学 医歯薬出版 https://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=211530
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